うつ病になって医療機関を受診すると、
ほとんどの場合、何らかの薬を処方されることになると思います。
ただでさえ不安な中、
出された薬がどのようなものかわからないとますます心配になってしまうかもしれません。
そこで、今回はうつ病の時に処方されることが多いお薬について簡単にご紹介します。
処方されることが多い薬は、大きく三種類と言えます。
抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬です。
抗うつ薬は、うつ病治療の主役ともいえるお薬です。
脳内物質のセロトニンやノルアドレナリンに作用して、
気持ちを穏やかにさせたり、意欲を高めたりします。
抗不安薬は精神安定剤とも呼ばれます。
文字通り不安な気分や焦燥感などを和らげて心が穏やかになる作用があります。
睡眠薬は、入眠不良や中途覚醒といった睡眠障害を改善するためのお薬です。
作用によって、短時間型、長時間型などの種類があり、睡眠障害の状態に応じて使い分けられます。
自分の処方された薬がどれに該当するかは、
処方時に渡される明細書に薬の効能が書いてあるので、それによって知ることができます。
「薬漬け」になってしまうのではないかと心配される方もおられるかもしれませんが、
基本的には医師の指示に従って服用していれば大丈夫です。
また、以前にも書きましたが、よい医師ほど薬を少なめにして治療してくれることが多いです。
薬を飲むのが不安だからと言って、
自分の判断で勝手に量を減らしたり飲むのを止めたりしてしまうと、
離脱症状(薬を急に止めることによる副作用)が起こったりして危険です。
どうしても心配な場合は、医師に相談して、その指示の下で徐々に減薬するようにしましょう。
以前にも書きましたが、うつ病の治療には十分な休養と並んで、
心理療法・薬物療法が有効です。
いたずらに薬を忌避せず、適切に服薬することも治療のためには必要です。
そのうえで、カウンセリングなどの心理療法も併用するとよいでしょう。
この文章が、困っておられる方のお役に立てば幸いです。
ご意見、ご感想などお待ちしております。