来週から急激に寒くなるようですね。
これまでは比較的暖かい日もありましたが、
気温の乱高下で体調に影響が出ている方も多いのではないでしょうか。
かく言う私自身も、毎年冬場は活動レベルが低下して困っています。
そこで今回は、「うつ病と気候」について書いてみたいと思います。
まず、この冬という季節が及ぼす影響について。
冬季に起こることの一つが、気温の低下です。
健常な方でも布団から出るのがつらい季節、
うつ病にとっては余計に苦しいものであるのは言うまでもありません。
もう一つ、冬の特徴として日照時間の短さが挙げられます。
「冬季うつ」という言葉をご存じでしょうか。
文字通り、冬になると現れるうつ病のことです。
これは、日照時間の低下により、浴びる日光の量が減ることによる
ビタミンDの生成不足が主な原因だと言われています。
実際、冬に日照時間が大きく低下する高緯度地域ほど
発症しやすいという研究結果もあるようです。
これに対し、光療法といって人工的に強い光を浴びることで
改善を図る治療法も行われています。
しかしまだまだ一般的ではないので、
やはり屋外に出て太陽の光を浴びることが有効だと言われています。
次に、気候の急変動について。
元気な方でも、低気圧が近づくと古傷が痛むといったことがあります。
うつ病でも、それと同じような調子の悪化が、
気圧や気温の低下によって、より顕著に引き起こされます。
数年前に話題になった書籍「うつヌケ」でも触れられていましたが、
自分にもよく当てはまっているので驚いたことがあります。
具体的には、冬場に低温が続いたり、
他の季節でも急に気温や気圧が低下したりすると症状が悪化しやすいようです。
もし、ご自身や身近な方が冬場にひどく落ち込んだり、
気候の急変動で体調を崩すようなことがあれば、うつ病が隠れているかもしれません。
不調が日常生活に影響を及ぼすレベルであれば、
「気候のせいだ」で済まさず、専門医の診察を受けることも考えてみてください。
今回はこの辺にいたします。
ご意見、ご質問をお待ちしております。