うつ病は「甘え」ではない

前回はうつ病の症状以外に現れる心身不調について、自分の体験も交えて書きました。

その前は、うつ病の代表的な症状であるDSM-5の9項目についてご紹介しました。

これらのことから言えるのは、気力や集中力がなくなったり、意欲が湧かなったり、

胃腸などに不調が出るのは決して本人の甘えなどではなく、

病気の症状である可能性があるということです。

つまり、インフルエンザや風邪になると熱が出るように、

これらの状態も、うつ病という病気が引き起こしている異常だということです。

しかし、残念なことに、これらの状態を訴えると、

「甘えだ」とか「気のせいだ」などとされてしまうことが今でも多くあるように思えます。

でも、上述のように、このような状態はうつ病の症状である可能性があります。

言わばうつ病のサインなのです。

もしご自身や職場の方がこのような状態に陥っていたら、

決して「甘え」「気のせい」と断じることなく、そして絶対に責めることをせず、

注意深く見守ってあげてください。

そして、それが一定期間続くようであれば、

ためらうことなく医師の診察を受けていただければと思います。

繰り返しになりますが、うつ病は死に至ることもある深刻な病です。

まさかと思っても、念のために受診することで最悪の結果を防ぐことにつながります。

年間2万人以上が自ら命を絶っている現状があり、

その大半はうつ病をはじめとする精神疾患によるものだと言われています。

自身や周囲の方がこのような不幸に見舞われないためにも、

おかしいと思ったらためらわずに診察を受けるということが広まってくれればと思います。

今回はこの辺にいたします。

ご意見、ご質問をお待ちしております。

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ご興味のある方はお問い合わせください。

うつ病の症状・過敏性腸症候群

前回はうつ病の症状について書きました。

実際には、その代表的な症状以外にも心身にさまざまな異常が発生します。

今回は、特に身体面の不調についてご紹介したいと思います。

うつ病になると、頭痛や腹痛、肩こりや背中の痛みなどのさまざまな身体面の不調が発生します。

どの症状も大変つらいものですが、

その中でも日常生活に大きな影響を及ぼすものは消化器の不調ではないでしょうか。

私はうつ病になった際、消化器不調の一つである過敏性腸症候群を発症しました。

下痢型と便秘型がある腸の不調なのですが、

男性は下痢型が、女性は便秘型が多いと言われています。私も下痢型を発症しました。

これは文字通り下痢が続くもので、ストレスの影響を大きく受けるため、

特に外出時に症状が強く出ていました。

事前にトイレの場所をチェックしておかないと外出もままならなくなり、

そのせいで、ただでさえうつ病で苦手になった外出がますますできなくなり、

リハビリにも支障をきたす結果となりました。

しかし、産業医の勧めで服用した薬が著効し、徐々に改善して外出も可能になりました。

このように過敏性腸症候群にはよく効く薬がありますので、

つらい場合は医師と相談して処方を受けることも有効だと思われます。

そのほかにもつらい症状は多くありますが、うつ病によるものと気づかないこともあります。

体調に異常があり、ストレスも強いようなら、うつ病によるものである可能性もあります。

思い当たることがあれば医師に相談しましょう。

今回はこの辺にいたします。

ご意見、ご質問をお待ちしております。

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うつ病の症状について

今回はうつ病の症状についてご紹介します。

うつ病の診断基準としてよく用いられるものにDSM-5というものがありますが、

そこに挙げられている症状は下記のようなものです。

1.抑うつ気分(悲しみや空虚感、絶望感)

2.興味や喜びを感じない

3.体重の著しい増減、食欲不振や過食

4.不眠または過眠

5.動作が鈍くなる。焦燥感や不安感

6.疲労感や無気力

7.自責感

8.思考力や集中力、決断力の低下

9.希死念慮

このうち、1もしくは2を含む5項目が一定期間以上続いているとうつ病と診断されます。

私は、うつ病と診断されたときには9項目すべてに該当していました。

この中で最も深刻なのは9の希死念慮です。

これは、死ぬことばかりを思考してしまうというものです。

残念ながらいまでもわが国では万単位の方が自ら命を絶ってしまっていますが、

その多くがうつ病をはじめとする精神疾患によるものだと言われています。

言い換えれば、うつ病は「死に至る病」なのです。

このようにうつ病はれっきとした病気であり、上記の項目はその「症状」なのです。

決して心の弱さや甘えなどではありません。

命に係わる深刻な病と認識して対応することが必要です。

一人でも多くの方が、うつ病について正しく認識されることを望みます。

今回はこんなところで。

うつ病について知りたいことがあれば、コメントいただければ幸いです。

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ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

うつ病の治療について

今回からしばらく、はたらく人が患う心の病の代表格である

うつ病について書いてみようと思います。

自分自身も二度のうつ病を経験しており、

体験に基づいた事柄も織り交ぜていければと思っていますので、

お付き合いいただければ幸甚です。

まずは、うつ病の治療について。

治療には、次にあげる三本柱が有効だとされています。

それは、薬物療法、心理療法、そして十分な休養です。

薬物療法は、きちんと薬を服用することです。

自己判断で薬を減らしたり止めたりすることは、

離脱症状を引き起こす可能性もあり、大変危険です。

必ず医師の指示に従って服用するようにしましょう。

心理療法は、医師や心理士、カウンセラーなどに話を聴いてもらって

ストレスに対するレジリエンスを高めるというものです。

これも医師と相談したうえで受けることが重要です。

そして、休養。

これこそが最も重要だと言っても過言ではないでしょう。

うつ病になってしまったら、まずはストレス源から離れてしっかり休むことが必須です。

責任感が強い人ほどうつ病になりやすいので、休みづらいかもしれませんが、

こじらせないためにもしっかり休むことを第一に考えてください。

今回はこんなところで。

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私はどうしてカウンセラーになったか

今回は私がカウンセラーになった経緯についてお話しします。

私が心理職を志したきっかけは、

サラリーマン時代に心身の調子を崩した経験にあります。

数年前、転勤を機に職場環境が激変し、

上司のモラハラや過労に苛まれてうつ病を発症して、

7か月の休職を余儀なくされました。

その時の主治医が自分に合っており、

通常の治療だけではなく、

おすすめの本を教えてもらったりしていました。

その中で河合隼雄先生の本に出会い、

心理学やカウンセリングに興味を抱くことになったのです。

これがそもそもの始まりでした。

その後復職し、しばらくは順調だったのですが、

また新たな上司にキツく当たられたり、

会社から理不尽な処遇を受けたりしてうつ病が再発し、

今度は1年間の休職となってしまいました。



そんな時に、

主治医の勧めで本格的なカウンセリングを受けたのです。

それまで本で読んではいましたが、

実際に体験するのは初めてでした。



最初は、理不尽な処遇に対する憤りを鎮めるために、

ひたすら心にたまった鬱憤をぶちまけていました。

いわゆる「ガス抜き」ができればと思っていたのです。



カウンセラーの先生は、

私の愚痴を辛抱強く聴き続けてくれていました。



そのうち、私の心情に変化が現れました。

当初の憤りや怒りがいつのまにかおさまって、

「これから自分はどうすべきか」ということに

考えが及ぶようになったのです。



それはやがて、

「いつの日か心理職になり、自分と同じように苦しんでいる人の役に立ちたい」という考えに至りました。

そして、この感覚を一人でも多くの人に実感してほしいと思うようになったのです。



そのために手始めとして

心理相談員の資格を取得しました。



さらに、環境を変えることも必要だと思い、

最終的に会社を辞めるという決断にもつながったのです。



その後、カウンセリングをしっかり学びたいと思って

産業カウンセラー資格を取得し、現在に至っています。



上述の通り、

「自分と同じように苦しんでいる人の役に立ちたい」というのが

カウンセラーとしての私の根本になっています。



興味をお持ち下さる方が

お一人でもいらっしゃれば嬉しいです。



長文にお付き合いくださり、

ありがとうございました。



もし、私が皆さまのお役に立てることがあれば

何よりの喜びです。



お仕事に関するお悩みをお持ちの方は、

どのようなことでも結構ですので、

お声をかけていただければと思います。