うつ病は「心の風邪」ではない

これまで、うつ病のメカニズムなどについてご紹介してきました。

それらのことから言えるのは、うつ病は心の病気であり、

決して弱さなどではないということです。

溜まったストレスなどにより、

心身のエネルギーが枯渇して脳が一時的に異常をきたしている状態なのです。

いや、異常ではなく、人に備わったリミッターが正常に作動した結果だと言えるかもしれません。

「うつ病は心の風邪」という言葉があります。

これは、ある意味では当たっています。

風邪を引いた人に、「お前が弱いから風邪を引くのだ」とは言いませんよね。

心の強弱に関係ない、れっきとした病気なのだという意味では確かにそう言えるでしょう。

しかし、別の意味では不適当であるともいえます。

風邪なら放っておいても数日で治りますが、うつ病はそうはいきません。

十分な休養に加えて、適切な治療が必要になります。

しかも、放置しておくと悪化する可能性もあります。

この意味で、「心の骨折」と表現する専門家もいます。

骨折には、休養に加えて患部の適切な固定や社会復帰に向けての

リハビリが必要になりますが、うつ病も同じだというわけです。

このように、うつ病は骨折に匹敵する重篤な病なのだということを

認識していただきたいと思います。

スポーツで怪我の予防に努めるように、

職場ではうつ病の予防に全力を尽くしていただきたいですし、

もし身近にうつ病が発生してしまったら、

円滑な社会復帰ができるよう、

周囲の人は本人のリハビリに全面的に協力していただきたいと思います。

今回はこの辺にいたします。

ご意見、ご質問をお待ちしております。

また、ただいまカウンセリングの無料モニターを募集しております。

ご興味のある方はお問い合わせください。

このエントリーをはてなブックマークに追加